こんにちは
アンダードッグという言葉を聞いたことがありますか?この記事では、アンダードッグという単語の由来と、その言葉を用いた「アンダードッグ効果」について解説します。
アンダードッグ(underdog)の単語分析
under「下」+dog「犬」
二つの単語を結び付けても意味が推測しずらいですが、アンダードッグ(underdog)とはスポーツなどで「弱そうな側」「負けそうなほう」を意味する単語なのです。
スポーツなどで「勝つ見込みのない弱そうなチームや選手」
underdogの語源
もともと19世紀の闘犬に由来する言葉だという説があります。闘犬で勝った犬をtop dogと表現したのに対して、負けた犬をunderdogと表現していたようです。
underdoははそこから発展して、広くスポーツなどで「勝つ見込みのない弱そうなチームや選手」を意味するようになったようです。
日本語の「負け犬」との使い方の違い
考えてみると日本語でも「負け犬」という言葉があり、勝負で負けた人を「犬」に例えているので、それと似たところもありますね。
ただ英語のunderdogは、試合や勝負事の前の下馬評的なものとして使われる点が日本語の「負け犬」とは異なります。
「負け犬」は勝負に負けた後に弱気になっている人を指すのに対して、underdogはこれから試合に臨む人の勝敗予想的に使われます。
ただ、underdogはスポーツ以外にも広く社会一般での弱者を意味することもあるので、そういう意味では日本語の「負け犬」とかなり近いニュアンスを持ちます。
負け犬は勝負に負けた後に弱気になっている人を指すのに対して、underdogはこれから試合に臨む人の勝敗予想的に使われる点
辞書の定義
例えば、ケンブリッジの英英辞典には次のような例文がありました。
As a politician, her sympathy was always for the underdog in society.
「政治家として、彼女は常に社会の弱者に思いを寄せている。」
そう、この場合は「社会的弱者」と言った意味になります。
また、The underdog bites back.という表現もあります。
これは「追い込まれた弱者が逆に噛みついてくる」というニュアンスなので、日本語の「窮鼠猫を噛む」と同義となります。
英語では「犬」だったのが日本語では「ネズミ」となっている点が面白いですね。
The underdog bites back.は「窮鼠猫を噛む」と同義
アンダードッグ効果とは?
上で見てきたアンダードッグという単語ですが、実は「アンダードッグ効果」(underdog effect)という心理学やマーケティングで使われる用語に登場します。
アンダードッグ効果とは、一般的に見て不利な立場にある個人やグループ、組織などが、他者からの共感や支持を得る現象を指します。この効果は、人々が弱者を応援したい、助けたいという心理に基づいています。アンダードッグ効果は以下のような場面で見られます。
アンダードッグ効果の具体例
- スポーツ: 弱小チームや選手が強豪相手に立ち向かう際、観客がその弱小チームを応援する傾向があります。
- 政治: 選挙において、支持率が低い候補者が有権者の同情や支持を集めることがあります。
- ビジネス: 大企業に対抗する中小企業やスタートアップが消費者の支持を得ることがあります。特に、大企業が強権的に振る舞っていると見られる場合、消費者は小さな企業を応援する傾向があります。
- エンターテイメント: 映画やテレビ番組において、主人公が不利な状況に置かれたとき、観客がその主人公に感情移入しやすくなります。
対照的なバンドワゴン効果
アンダードッグ効果と対照的なものに、バンドワゴン効果(bandwagon effect)があります。多くの人々が支持しているものや流行に乗ることで、自分もそれを支持しようとする現象です。これは、他人の行動に追随することで、自分の選択を正当化し、安心感を得る心理に基づいています。
バンドワゴン効果の具体例
- 人気商品やブランドを購入する。
- 多くの人が支持する政治候補に投票する。
- 流行のファッションやライフスタイルを採用する。
by Mogu
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