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英会話上達のヒント

アメリカ英語とイギリス英語の違い

世界にはいろいろな英語がある!

 

世界には「英語」が母国語だったり、政治やビジネスで使う主要言語だったりする国がたくさんあります。そして、同じ「英語」と一言で言っても、実は国によって、地域によって、さまざまな違いがあります。

 

例えば、シンガポールで話されている英語は「シンガポール英語」、あるいは「シングリッシュ(Singlish)」などと呼ばれています。

ヒンディー語を母国語とするインド人が話す英語は「インド英語」、あるいは「ヒングリッシュ(Hinglish)」などと呼ばれることもあります。

オーストラリアで話されている「オーストラリア英語」にもさまざまな特徴があり、「オージーイングリッシュ(Aussie English)」と言われたりもします。

 

日本で英語を勉強する私たちが聞き慣れているのは、主にアメリカ英語とイギリス英語でしょう。ただし、例えばTOEICのリスニング試験では、オーストラリア人やカナダ人などが登場したりします。意図的にさまざまな英語を盛り込むようにしているようで、これはつまり、ある程度、どのような英語にも対応できる力が求められるようになってきていると言えるのかもしれません。

 

今回は、あらためてアメリカ英語とイギリス英語の違いについて解説したいと思います。

同じ英語に違いがあるというのは、勉強するうえでちょっと面倒に感じることでもありますが、逆に、それぞれの国や地域の文化の違いなどを垣間見ることができて、なかなか面白いことでもあります。

海外の映画やテレビ番組、ニュースなどを見たり、聞いたり、読んだりしていると、使う言葉、発音の違いなどに遭遇することがよくありますよね。時には、登場人物が使っている英語の違いをネタにして笑いをとっているようなコメディがあったりもします。

 

さて、アメリカ英語とイギリス英語の違い。実はとてもたくさんあるので、今回説明できるのはほんの一部です。でも、ぜひ、両者の違いを楽しんでくださいね。

どこが違う? アメリカ英語とイギリス英語

ある国の英語とある国の英語がどの程度同じか、どの程度違うかを明確に言うのはなかなか難しいです。

比較的わかりやすいのは発音の違いかもしれません。一方、基本的な文法構造や多くの語彙(単語)は同じという場合が多いのですが、文法や語彙に関しても、意外なところが違っていたりすることがよくあります。意味が通じない場合も少なくありません。アメリカを旅行していてイギリス英語の語彙を使っていたりすると相手に伝わらなかったりします。逆の場合も同じです。もちろん、相手によってはわかってくれる人もいるんですけれども…。

 

今回は、アメリカ英語とイギリス英語について、「語彙の違いの例」「スペルの違いの例」「動詞の活用の違いの例」「文法の違いの例」の4つの観点から見ていきたいと思います。

語彙の違いの例

語彙、つまり使う単語が違うと、日常生活にけっこう影響が出ます。イギリスでエレベーターを探していて「Where is the elevator?」と言っても相手はまずわかってくれません。

 

以下、そのような、アメリカ英語とイギリス英語での語彙の違いです。

これは特に気をつけておいた方がいいかもしれませんね。

 

エレベーター    elevator(米)  lift(英)

一階        the first floor(米) the ground floor(英)

テイクアウト(の) takeout(米) takeaway(英)

ガソリンスタンド  gas station(米) petrol station(英)

車のトランク    trunk(米) boot(英)

自動車のボンネット hood(米) bonnet(英)

紙幣        bill(米) note(英)

フライドポテト   french fries(米) chips(英)

ポテトチップス   potato chips(米) crisps(英)

試験前に復習する  review(米) revise(英)

 

以上はアメリカ英語とイギリス英語で使う語彙が比較的はっきりと異なるものです。

このほか、基本的にはどちらの国でも使われるけれども、アメリカとイギリスで使う頻度が違う語彙もあります。わかってくれるかは、相手次第という場合もありますね。

スペルの違いの例

これは書き言葉の場合に注意すべきポイントです。

 

アメリカ英語とイギリス英語では、「スペルの違い」も特徴的です。アメリカ英語とイギリス英語で単語のつづりの語尾が以下のように異なります。

英作文をする場合には、どちらで書くべきかをまず確認しましょう。

どちらで書いてもよいという場合は、1つの文章の中にアメリカ英語のつづりとイギリス英語のつづりが混在しないように、どちらかに統一しましょう。

 

er(米)とre(英)

center(米) centre(英)

theater(米) theatre(英)

 

or(米)とour(英)

color(米)  colour(英)

humor(米) humour(英)

neighbor(米) neighbour(英)

 

ize(米)とise(英)

apologize(米) apologise(英)

realize(米) realise(英)

recognize(米) recognise(英)

organize(米) organise(英)

 

l(米)とll(英)

traveler(米) traveller(英)

 

og(米)とogue(英)

analog(米) analogue(英)

catalog(米) catalogue(英)

dialog(米) dialogue(英)

動詞の活用の違いの例

動詞は、過去形、過去分詞などに変化しますが、その変化した形がアメリカ英語とイギリス英語で異なる場合があります。

 

getの過去分詞   gotten(米) got(英)

learnの過去分詞  learned(米) learnt(英)

文法の違いの例

アメリカ英語とイギリス英語で、例えば前置詞が必要だったり必要でなかったりします。

 

「Aが〜するのを防ぐ」 prevent A from 〜ing(米) prevent A 〜ing(英)

イギリス英語では「from」が入りません。

まとめ

いかがでしたか?

今回はアメリカ英語とイギリス英語の違いについて解説しました。

もちろん、今回ご紹介した以外にも、たくさんあります。今回は発音の違いについては割愛しましたが、それを含めて、いろいろと調べてみると面白いですよ。

 

言葉を学ぶということは文化を学ぶことでもあります。

いろいろな英語があるということを面倒だと思わずに、文化の違いを楽しみながら英語学習に取り組んでくださいね。

次回もお楽しみに!

byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。