コンビニは? デパートは? スーパーは? ファストフードは?
日本語で「あのお店の店員は感じがいい」「あそこのスーパーの店員は親切よね」などと言いますが、これを英語で言おうとすると、「あれ? そういえば“店員”って英語でなんて言うんだろう?」と考え込んでしまいませんか。
日本語の「店員」は、これ一語でいろいろな種類のお店で働いている人全般に使える便利な言葉ですが、英語では、「店員」を表す言葉は複数あります。
どういう種類のお店だとどんな言葉が適切なのか。今回は英語で「店員」をどう言うのか解説してみたいと思います。
「店員」の、代表的な5つの表現方法
「店員」の意味を表す英語を、ここでは1. an assistant、2. a clerk、3. staff、4. 「person」や「people」などを使った言葉、5. 特定の職種を指す言葉、の5つに分けて見ていきましょう。
1.an assistant
お店の種類を問わず、「店員」という意味でよく使われるのが「assistant」です。元々は「手伝う人」といった意味ですね。主としてイギリス英語でよく用いられます。
接客担当の人を指す場合が多いですが、それに限定されるわけではなく、幅広く「店員」という意味で使われます。
「assistant」の前に「sales」や「shop」が付くことが多いです。
a shop assistant
a sales assistant
She is a polite sales assistant.
(彼女は親切な店員です。)
「assistant」と似た言葉で、「associate」が使われる場合もあります。
「a sales associate」「a shop associate」と言ったり、衣料品店の店員やデパートの接客担当の店員を「customer service associate」と言うこともあります。

2. a clerk
「assistant」が主にイギリス英語で使われるのに対し、アメリカ英語で一般的なのが「clerk」です。元々は「事務員」「職員」といった意味ですが、「assistant」と同様、以下のように他の語と組み合わせて、幅広く「店員」を表します。
a store clerk
a sales clerk, a salesclerk(2語でつづられたり、1語でつづられたりします)
a clerk at a store
He is a convenience store clerk
(彼はコンビニの店員です。)
なお、一部の専門店等を除き、個々の「お店」という意味では、イギリス英語では「shop」、アメリカ英語では「store」を使う傾向にあります。そのため、ここまでの解説に出てきたように、「shop」は「assistant」と、「store」は「clerk」との組み合わせになるのが一般的です。
3. staff
「staff」という語を使って「店員」を表現することも多いです。日本語でも「スタッフ」と言いますよね。
ただし、「assistant」や「clerk」などとは違い、「staff」は数えられない名詞なので注意しなければなりません。「staff」自体には、「a」や複数形の「-s」は付きません。「a sales staff」や「a store staff」とは言えないわけです。
そこで、特定の一人のスタッフのことを表現したい場合には、後ろに「member」を付けて、「a staff member」「a store staff member」などと言うことが多いです。
例えば、ハンバーガーショップ、レンタカーショップ、ピザショップなどでカウンター越しに対応する店員を「a counter staff member」、家電量販店の店員を「an electronics retail store staff member」などと言います。
An electronics retail store staff member said, “Many people buy a laptop computer.”
(家電量販店の店員は「多くの人がノートパソコンを購入している」と話した。)
4. 「person」や「people」などを使って
「person」「people」「personnel」「employee」「worker」「attendant」などの単語を使って、「店員」を表現したりもします。中には「salesperson」のように一語になっているものもあります。
a store salesperson
salespeople
a store personnel
a store employee
a store worker
a store attendant
I work as a store salesperson in a department store near the station.
(私は駅近くのデパートで販売員として働いています。)
スーパーマーケットの店員を「supermarket employee」や「supermarket attendant」などとも表現します。
I work as a supermarket employee in the town.
(私はその町でスーパーマーケットの店員として働いています。)
5. 特定の職種を指す言葉
日本語では「店員」とひとくくりに表現すればいい場合でも、英語だと仕事の種類に応じて言い分けた方がわかりやすいことがあります。
ここでは、そうした、特定の職種を指す言葉をいくつかご紹介しましょう。
レストランなどの飲食店の店員は、日本語でも「給仕」「接客係」などと言うこともありますが、英語では「waitperson」です。アメリカ英語では「server」とも言われます。
男性を「waiter(ウェイター)」、女性を「waitress(ウェイトレス)」と呼んでいましたが、最近では避ける傾向にあります。
Hello! Welcome! I’ll your waitperson today.
(こんにちは、いらっしゃいませ! 私が本日、皆さまの給仕を務めます。)
店員と区別して「店長」を指す場合は、「manager」がよく使われます。
I would like to talk to the manager.
(店長とお話ししたいのですが。)
店員の中でもレジ係は「a cashier」「a checker」「a checkout clerk」などと言うことができます。
Please pay the cashier.
(レジ係に払ってください。→ お会計はレジでお願いします。)
まとめ
いかがでしたか?
今回は「店員」に関係する英語表現をご紹介しました。
一言で「店員」と言ってもさまざまな言い方があることがわかります。
臨機応変に使い分けてみてくださいね。
byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。