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英文法

「even」の文の中での意味を理解して会話力をアップ

「even」の使い方

 

「even」には「副詞」「形容詞」「動詞」など、いろいろな品詞としての使い方があり、それぞれ意味が異なります。

今回は副詞の「even」を取り上げ、その意味と正しい使い方をわかりやすく解説していきたいと思います。

 

置き場所が違うと意味も違ってくる「even」

副詞の「even」には「〜でさえ」「〜でも」「〜すら」「〜だって」といった意味があります。そして、文中のどこに置くかで大きく意味が異なってくる場合があります。例えば、主語の前に「even」を置くか、動詞の前に「even」を置くかで文全体の意味が変わってくるのです。どこに置けばどんな意味になるか、把握していますか?

 

 まず以下の2つの文を見比べてみましょう。

(1)Even she knows this.

(2)She even knows this.

 

(1)は「彼女でさえこれを知っている」という意味です。一方、(2)は「彼女はこのことさえ知っている」という意味になります。

(1)の場合、あることについて多くの人が知っていて、そのことについては、普段はあまり事情通という感じではない「彼女」でさえ知っている、というニュアンスです。話している相手に対して「あなたはこのことを知らないの? 彼女でさえ知っているのに」と言っている感じです。このように「彼女でさえ」と言う場合は、「Even she」というように、主語「she」の前に「Even」を置きます。

一方(2)は「彼女はこのことさえ知っている」となります。この場合は、ここに登場している「彼女」というのは普段からいろんなことを知っている事情通の人物で、今回のことについても、他の人は知らないかもしれないけれども彼女は「そのことについてさえ知っているのよ」というように、彼女の博識あるいは事情通ぶりを示す文になります。このように「このことさえ」と表現する場合は、「even」は「knows」の前、すなわち動詞の前に置きます。

(2)は「このことさえ」なので、日本語で考えると「even」は「this」にかかっている感じですが、「She knows even this.」とは普通は言いません。「even」は動詞の前に来るのが基本です。

 

 助動詞が入る場合は次のようになります。

(1)Even he can do it.

(2)He can even do it.

 

(1)は「彼でさえそれをすることができる。」という意味です。(2)は「彼はそれさえすることができる。」という意味です。この意味の場合、(2)のように、文に助動詞が入る時は、「even」は助動詞と動詞の間に来ます。

 

 動詞が「be動詞」の場合は次のようになります。

(1)Even Nancy is going to see the movie.

(2)Nancy is even going to see the movie.

 

(1)は例えば、みんなで映画を見に行こうとしていて、その中に行くのを渋っている人がいて、その人に対して「(映画が好きでない)ナンシーでさえ映画を見に行くんだよ(だから行こうよ)」と言っているような状況です。

(2)は例えば、ナンシーは普段からとても映画好きで、つまらない映画だとわかっているのに、その映画さえ見に行こうとしている、というような意味です。「be動詞」が入る場合はこのように、「be動詞」の後に「even」が置かれるのが一般的です。

とはいえ実は、(2)の場合は、「Nancy is going to even see the movie.」と、不定詞「to see」の「to」と「see」の間に置くこともできます。ただ上のように「Nancy is even going to see the movie.」の方が普通です。

副詞の「even」を使ったさまざまな例文

ここからは「even」を使ったいろいろな例文を紹介します。自分でもたくさん例文を作って、「even」の理解を深めてみてくださいね。

 

Even a cat understands Klingon.

(ネコでさえクリンゴン語がわかる。)

 

A cat even understands Klingon.

(ネコはクリンゴン語さえわかる。)

 

上の2つは、もちろん冗談です。

 

Even she said so.

(彼女でさえそう言った。)

 

She even said so.

(彼女はそういうことさえ言った。)

 

ここからは単文のみ紹介しましょう。

 

I’m exhausted. I don’t even want to take a shower.

(へとへとだよ。シャワーを浴びたいとさえ思わない。)

 

He has no fear. He has even tried skydiving!

(彼は怖い物知らずだ。スカイダイビングに挑戦したことさえあるんだ。)

 

Even the child can speak English.

(その子供でさえ英語を話すことができる。)

 

She was really upset. So, she didn’t even open the letter from him.

(彼女は心底怒っていた。だから彼女は彼からの手紙を開封さえもしなかった。)

 

It was an old inn. There wasn’t even a TV.

(古い宿だった。そこにはテレビさえなかった。)

 

Didn’t you read the newspaper? Even I know the news.

(新聞読んでいないの? オレですらそのニュースは知ってるよ。)

 

It’s difficult to enter that university. Even she couldn’t pass the exam.

(あの大学に入学するのは難しすぎる。彼女でさえ試験を合格できなかった。)

 

He doesn’t show his emotions even when he gets angry.

(怒っている時でさえ、彼は感情を表に出さない。)

 

最後の例の「even when ~」のように、「when」などの接続詞の前に「even」を置いて「〜の時でさえ」という意味を表すことができます。

 

Even at this distance in time, I can’t forget her.

(月日が経った今でさえも、彼女を忘れることは出来ない。)

 

このように「even」の後に前置詞句が来る場合もあります。

 

 

まとめ

いかがでしたか。

今回は「even」の使い方について、特に、それが置かれる場所によって意味が変わってくるということについて解説しました。慣れるまでは何度も音読してみましょう。また自分で例文を作ってみましょう。

文章中のどこに置くかで意味やニュアンスが変化する副詞には、「even」の他にも「only」や「just」などがあります。これらについても、また機会を見てご紹介しましょう。

 

byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。

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