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知覚動詞の意味の違いをマスター


知覚動詞で後ろに原形不定詞が来る時と現在分詞が来る時の意味の違い

 

知覚動詞とは?

「知覚動詞」とは、視覚や聴覚、嗅覚などの「知覚」に関する動詞を指します。主なものは「see」「look (at)」「watch」「hear」「listen (to)」「feel」です。

そして、「知覚動詞+目的語+動詞の原形」という形で使う場合と「知覚動詞+目的語+動詞のing形(現在分詞)」という形で使う場合では意味が異なります。今回は、この、微妙だけれども大事な違いについて解説したいと思います。

 

「知覚動詞+目的語+動詞の原形」と「知覚動詞+目的語+動詞のing形(現在分詞)」

 

知覚動詞の後に「動詞の原形」が来る場合は、その動作の最初から最後まで全部を見たり聞いたりしたことを表しています。

一方、知覚動詞の後に「動詞のing形」が来る場合は、その動作が行われている途中の一部を見たり聞いたりしたことを表します。

でも、日本語で解説しているだけだとよくわからないですね。では例を見ていきましょう。

・「see」

「動詞の原形」が来る場合/see+A+do(Aが〜するのを見る)

 

I saw three men run in the park.

(私は3人の男が公園を走るのを見た。)

 

この場合、ニュアンスとしては3人の男が走り始めて走り終わるまで、あるいは走り去って見えなくなるまでをずっと見ていたということを示しています。

 

「動詞のing形(現在分詞)」が来る場合/see+A+doing(Aが〜しているのを見る)

 

I saw three men running in the park.

(私は3人の男が公園を走っているのを見た。)

 

こちらの場合は、3人の男が走っているのをちょっと見かけたということです。

 

動詞の原形「run」を使う場合は、最初から最後まで見るということなので、100m走など短距離競争などを見た場合に使う感じです。現在分詞の「running」だと走っている途中を見かけるということなので、ジョギングなど比較的長距離を走っている様子の一部を見る感じです。

 

・「look at」

「動詞の原形」が来る場合/look at+A+do(Aが〜するのを見る)

She looked at a bird fly.

(彼女は鳥が飛ぶのを見た。)

 

「fly」という動詞の原形を使う場合、地面などにいた鳥が飛び立って、飛び去るまで見ていたということになります。

 

「動詞のing形(現在分詞)」が来る場合/look at+A+doing(Aが〜しているのを見る)

 

She looked at a bird flying.

(彼女は鳥が飛んでいるのを見た。)

 

既に鳥が空を飛んでいて、その様子を彼女が見た、というニュアンスです。

 

・「watch」

「動詞の原形」が来る場合/watch+A+do(Aが〜するのを見る)

 

I watched her walk into the building.

(私は彼女がそのビルに入るのを見た。)

 

彼女がやってきてビルに入って見えなくなるまで全部見ていたことになります。最後までじっと見ていた感じです。

 

「動詞のing形(現在分詞)」が来る場合/watch+A+doing(Aが〜しているのを見る)

 

I watched her walking into the building.

(私は彼女がそのビルに入っていくのを見た。)

 

彼女がビルに入ろうとしている途中をちょっと見かけたという意味です。最後までじっと見ていたというニュアンスはありません。

 

「see」「look (at)」「watch」は日本語にするといずれも「見る」ですが、この3つには違いがあります。「see」は自然に視界に入ること、「look」は意識的に見ること、「watch」は動くものや出来事の進展などを一定期間注意深く見ることを表します。

 

・「hear」

「動詞の原形」が来る場合/hear+A+do(Aが〜するのが聞こえる)

 

I heard them sing.

(彼らが歌うのが聞こえた。)

 

「sing」という動詞の原形の場合、歌が聞こえただけでなく、その歌を最初から最後まで聞いたことになります。

 

「動詞のing形(現在分詞)」が来る場合/hear+A+doing(Aが〜しているのが聞こえる)

 

I heard them singing.

(彼らが歌っているのが聞こえた。)

 

こちらの場合は、歌っている途中の声が聞こえてきたということになります。最後までは聞いていません。

 

・「listen to」

「動詞の原形」が来る場合/listen to+A+do(Aが〜するのを聞く)

 

I listened to women talk to their kids.

(私は女性たちが自分たちの子どもらに話すのを聞いた。)

 

女性たちが自分の子どもたちに話しているところをずっと最後まで聞いていたというニュアンスです。

 

「動詞のing形(現在分詞)」が来る場合/listen+to+A doing(Aが〜しているのを聞く)

 

I listened to women talking to their kids.

(私は女性たちが自分たちの子どもたちに話しているのを聞いた。)

 

女性たちが自分の子どもたちに話しているところを聞いたけれども、最後までは聞いていなかったというニュアンスです。

 

「hear」と「listen (to)」も日本語にすると「聞く」という意味ですが、両者には違いがあります。「hear」は「〜が聞こえる」という意味です。自分の意思に関係なく自然に耳に入ってくるニュアンスがあります。「listen (to)」は「〜に耳を傾けて聞く」という意味です。このため積極的に、または意識して聞く場合に用いられます。ただし、講義や音楽演奏、人の話を聞くといった時はどちらも用いられます。

 

・「feel」

「動詞の原形」が来る場合/feel+A+do(Aが〜するのを感じる)

 

She felt her house shake.

(彼女は家が揺れるのを感じた。)

 

揺れが終わるまでずっと家が揺れているのを感じていたことになります。

 

「動詞のing形(現在分詞)」が来る場合/feel+A+doing(〜しているのを感じる)

 

She felt her house shaking.

(彼女は家が揺れているのを感じた。)

 

この場合、比較的長時間、家が揺れていたと想像されます。揺れが終わるまで感じていたかは明言されていません。

 

 

動詞によって変わる、使われる傾向

ここまで見てきましたように、「動詞の原形」を使うのが適切か、「動詞のing形(現在分詞)」を使うのが適切かは、その時の状況や表現したい内容によって変わります。

ただ、動詞によって、比較的どちらかに決まっているケースもあります。

例えば「転ぶ」という意味で「fall」を使う場合です。

 

I saw him fall on the road.

(彼が道で転ぶのを見た。)

 

「転ぶ」という動作は短時間の間に完結する動きなので、最初から最後まで見るのが普通です。ですので、ここでは「fall」という動詞の原形を使っています。

ところがこれを、

 

I saw him falling on the road.

 

とすると、何だかまるで彼がスローモションでゆっくり転んでいる様子の一部を見たということになり、意味がよくわかりません。かなり特殊な状況の場合以外は使わない言い方です。

このように、短時間で完結する動きの場合は動詞の原形を使うことが多いということも覚えておくといいと思います。

 

まとめ

いかがでしたか?

知覚動詞の後に「動詞の原形」が来る場合と「動詞のing形(現在分詞)」が来る場合の微妙な違いを解説しました。違いを理解して正確な表現をすることで、自分の言いたいことが相手によりわかりやすく伝わるようになりますよ。

 

byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。


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