ニュースの定型表現
英語ニュース番組は、きちんと論理立てられたニュース原稿が、短い時間で表現されます。このため英語学習の教材にも最適です。
英語ニュースには、ニュース英語特有の用語や定型的な言い回しが登場します。この特有の言い回しを覚えておくこともニュース英語を理解する上で大切です。またニュース英語を学習し始めたばかりの時は、この特有の言い回しがわかるだけでも、英語ニュースの醍醐味が味わえます。
今回は「NHK WORLD-JAPAN」を見ているとニュースの最初にアナウンサーがよく言う定型表現を6つご紹介しましょう。
1.We begin in …
「….(〜の話題)で始めましょう」という意味です。
例えば、「We begin here in Japan.」(最初は日本のニュースで始めましょう。)などのように使われます。
この文章は前置詞「in」を「with」に変えても表現されます。
2.We start this hour in …
「この時間は〜で(のニュースから)始めます….」という意味です。
この言い回しの元となっている文章は、「We start this hour’s program with news in ….(この時間の番組は〜でのニュースからお伝えします)」です。この文章の「this hour’s program with news」を「this hour」と短く略したものになります。
また、ほとんど同じ意味ですが、前置詞「in」を「with」にして、 「We start this hour with… 」だと「この時間は〜から始めましょう」という意味になります。
3.We start with …
「2.We start this hour in …」と似たような言い回しです。これはニュースの冒頭で、「〜から始める」という意味です。

4.Turning to…
「(次のニュースへ)移ります」という意味になります。
この文章にはいくつか単語が省略されています。元の文章は「(We are)turning to (a news item about)….」というような形になります。
5.Now to …
「それでは〜の話題に移ります」と、キャスターが次のニュースを紹介する時に使います。
6.And before we go …
「さて番組を終える前に….」という意味の表現ですが、これは「次が最後のニュースになります」という、最後のニュースになることを示す意味になります。
この言い回しには「And before we go」の後に、「here is our final news item」のような意味の英語が省略された形となっています。
ちなみにこれらの言い回しはニュースだけでなく、プレゼンの時など流れにメリハリをつけるためにも使うことができます。なので発表をする時などに使ってみるといいでしょう。
ニュース英語で勉強する時のおすすめ教材
・NHK WORLD-JAPAN(https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/)
インターネットの普及で最近は、CNNやBBCなどの英語ニュースを気軽に見ることができます。しかしやはりいきなりCNNやBBCはハードルが高く、私がいつも学習教材に使っているのは日本のNHKの「NHK WORLD-JAPAN」です。衛星放送、ラジオ、インターネットで視聴できます。
・ニュースで英語術 (https://www.nhk.or.jp/gogaku/news/)
1回5分の番組を毎日放送。主にNHK WORLD-JAPANで放送された、その時々の話題の英語ニュースを素材に、時事英語表現を紹介するNHKラジオ第2放送のラジオ番組です。
聞き逃した人や復習したい人のために、前の週の番組もまとめてインターネット上にアップされています。
「NHK WORLD-JAPAN」と「ニュースで英語術」のいいところは、(1)ネイティブでまたキャスターとしてプロの音声が聞けること、(2)話した内容の字幕があること、(3)インターネットだと無料、という3つ。さらに、「ニュースで英語術」の場合は、取り上げたニュース英語の一文ずつが丁寧に解説されているのがとても役立ちます。
・高校生からはじめる「現代英語」
NHKラジオ第2放送で放送されている「高校生からはじめる「現代英語」 今、世界で使える英語を身につけよう!」は、「NHK WORLD-JAPAN」で放送された内容を学習用に編集したものです。毎週1つのニュースを取り上げ、2日に分けて学習します。
こちらは月刊のテキストがあり、1冊550円(税込)です。
まとめ
ニュース英語で英語を勉強するメリットは、やはり最新の実践的な英語表現に触れられるということでしょう。
ニュース英語というと難しい単語ばかりではないか、と思いがちですが、テレビドラマのセリフなどと違いスラングも少なく、また日本のニュースが英語になった場合は、内容が理解しやすいという利点もあります。文字だけでなく動画も一緒に流れるのでこれも理解しやすいというメリットがあります。
またニュース英語の文体はわかりやすく、シンプルでロジカルな表現が採用されています。英語学習をする社会人にとっては、ビジネスにも役立つでしょう。
他にもニュース英語の定型表現はたくさんあります。このブログで順次紹介していこうと思います。お楽しみに。
英語ニュース番組の最初に出てくる定型表現6選
「ニュース記事を読みこなす」①ニュース記事の見出しで使われる特殊な英文法
「ニュース記事を読みこなす」②英語ニュースで使われる「お知らせ」11選 ICYMIの意味は?
「ニュース記事を読みこなす」③ニュース記事などでよく見る「連鎖関係詞節」
「ニュース記事を読みこなす」④ 英語ニュースの全体の構成要素
byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。
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