留学に「なんとかなるさ」は禁物？
こんにちは！
前回に引き続き、今回は留学についてのブログです。
留学に限らず、旅行においても海外に行く場合は、「英語ができなくても、行けばなんとかなる！」というのはよく聞く話ですよね。そしてその通り、言葉が通じなくても実はなんとかなるのが現状です。ですが、実はここには「なんとかなる」落とし穴とも言える秘密があるのです。
それは、
1．「なんとかなる」：言葉が通じない前提だと、結果に対する期待値のハードルが自然と下がりがち
たとえば、泊まるはずだったホテルに何かしらの理由でたどり着けないハプニングがあったとします。もしも日本だったらどうするでしょうか？グーグルマップで行き方を調べなおす、ホテルに直接電話してチェックイン時間の交渉をする、タクシーを手配する、キャンセルして近くのホテルを探す‥などなどなんの障害もなく最善策をとれるかと思います。これが日本にいる場合の「なんとかなる」です。
ところがこれが海外となると、携帯が使えない、電話しても意思疎通がうまくいかない、タクシーが捕まらず手配の方法もすぐにはわからない‥など当たり前に出来るはずの事ができないことは珍しくありません。
どうにも策がとれないままどんどん夜遅くなってしまった場合、なんとかして夜を過ごせる場所を見つけたいはず。そこで、たまたま歩いていて少し高いけれども空きのあるホテルを見つけたとします。予約していたホテルにキャンセルもできないまま新たな割高の出費で、日本だったらとても肩を落とす状況と言えますが、これが言葉が思うようにいかない右も左もよくわからない海外となると「無事に一晩安全に過ごせるところが見つかった」つまり「なんとかなった」というになるのです。
2．「なんとかなる」と「問題がない」は同義語ではない
たとえば、ホームステイに挑戦するとします。あまり英語がわからない状態でもなんとかなると思いますか？もちろん片言や身振り手振り、時には翻訳機能に頼ったりと、英語がわからなくても「なんとかなる」余地はたくさんあります。コミュニケーションを一生懸命とる意欲さえあれば、ホストファミリーの方々とコミュニケーションを取る事も出来ますし、何か困った事がある時はそれこそ最終的に「なんとかなる」ために必死になるので、解決もすることが出来ます。だた、例えば洗濯機のルールひとつを確認するにも、お互いに膨大なエネルギーを使ってやっとなんとか確認できる‥なんてことも日常茶飯事で起こりえます。これがもし言葉になんの不自由もない状態だとすると、「なんとかなる」必要がそもそもなく、ものの１分で全てが把握できる内容のはずなのですが、「なんとかなる」のに何かと時間と労力を必要とするのが言葉が限定的な場合に起こりがちです。
このように「なんとかなる」の意味合いには少々注意が必要ですが、本人の努力次第で何事もなんとかなるのは事実ですし、そこから困った時の対処法を身に着けて行ったりと、飛び込んでみて「なんとかなる」を積み重ねることで身につけられるものもあります。とにかく飛び込んで海外を知りたい！楽しみたい！など慣れない土地で「なんとかなる」事を繰り返し経験すれば一回り大きくなって帰れることは言うまでもありません。
ただ、ここで一度しっかりと考えてみてもらいたいのが、自分が「渡航する目的」です。特に海外で何かしらの「学び」を目的に渡航するのであれば、言葉というツールをある程度自分のものにしておくことが大きなカギとなります。
例えば、
「海外で本格的に英語力を伸ばしたい」
「海外のカレッジで興味のある専門分野を学びたい」
「海外の文化や考え方に触れて視野を広げたい」
「ダンス留学したい」
「海外での就労経験をしてみたい」…
などなど、渡航する目的は人それぞれですが、例えば上記のような場合であれば、行ってから英語を学びながら進めるのと、英語をある程度できるようになった上で始めるのとでは、理解度も伸びも大幅に変わってきます。もちろん、英語の勉強と同時進行しながらでも得るものはあります。でも、期間に制限のある海外生活、日本でもできたはずの事に時間を大幅にさくことになるのはもったいないですよね…！
文法・発音・聞き取り・英会話練習など、オンライン等も活用しながら日本でもできることは出発前にしっかり済ませ、他の事に時間と関心を割く余裕を持って留学できると、行き当たりばったりではないより充実した毎日にすることも可能です。一生に何度もない大きなチャンスの留学、「なんとかなる」精神で挑む場合にも、事前準備は決して無駄になりません。なるべくできることはやり尽くして挑めると良いですね！
by 講師Shizuka
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