「care for」のさまざまな意味を理解しよう
今回は「care for」のいろいろな意味について解説したいと思います。
「care for ~」にはまず、「〜の世話をする」「〜の面倒を見る」「〜を介抱する」「〜を介護する」という意味があります。
そこには、自分で自分の面倒をみることができない人などの世話をするというニュアンスがあります。最近は日本語でも「ケア」という言葉をよく耳にしますよね。
- I care for my grandfather at home.(私は家で祖父の介護をしている。)
- She couldn’t care for a sick pet.(彼女は病気のペットの世話をできなかった。)
そして、ここからが今回の本題です。実は「care for ~」には、「〜のことが好きである」「〜が欲しい」「〜が好みである」「〜の手入れをする」などの意味もあります。これを知ってて使いこなせれば、とても便利です。
1.〜のことが好きである、大事にしたいと思う
人に対して「好きです」という気持ちを表しており、「〜のことを、思いやりを持って考える」「〜を愛している」「〜を慈しむ」「〜を憎からず思う」などの意味になります。訳す時は、文脈などから適切な日本語を選ぶといいでしょう。
- I do care for her.(私は彼女のことが本当に好きです。)※ここで使われている「do」は「強調のdo」です。
- He cares for his wife.(彼は彼の妻を愛している。)
「好きである」という現在の気持ちを表していますが、現在進行形にする必要はなく、現在形で使います。
2.〜が好みである、〜が好きである、(否定文で)〜が苦手である、〜に関心がない
物・事・人などを対象に、普通に「〜が好きである」という場合にも、「like」よりも控えめな表現として「care for」が使えます。ただし、通常、否定文または疑問文で用います。
否定文でこの表現を使うと、相手の気分を害さずに自分の「好きではない」という気持ちを伝えることができます。
- I don’t care for baseball.(野球は好きではありません。)
- They don’t care for sports.(彼らはスポーツに関心がありません。)
「そんなに好きではない」と、「そんなに」という場合は、「much」や「really」を入れます。
- I don’t really care for row fish. This is because I had mild food poisoning when I was kid.(私は生の魚はそんなに好きではありません。小さい頃、軽い食中毒になったからです。)
- I don’t really care for apples.(りんごはそれほど好きではありません。)
- I don’t care much for beer.(ビールはそんなに好きではありません。)
- I don’t care much for spicy food. Chili peppers upset my stomach.(辛い食べ物はそんなに好きではありません。唐辛子は私の胃の調子を悪くします。)
- I don’t really care for my job.(私は自分の仕事はそんなに好きではありません。)
- They don’t care for his personality.(彼らは彼の性格が好きではありません。)
- Do you care for carrots?(ニンジンは好きですか?)
- Do you care for seconds?(お代わりしますか?)
3.〜がほしい、〜を望む
「care for ~」は「〜がほしい」「〜を望む」という意味にもなります。普通、「Would」を伴う疑問文などで使います。「Would you like」よりも控えめな表現です。
- Would you care for some coffee?(コーヒーはいかがですか?)
- Would you care for a glass of water?(水を一杯いかがですか?)
- Would you care for some dessert?(デザートはいかがですか?)
「Would you care for ~?」は、とても丁寧な表現ですので、家族や友人など親しい間柄の場合は、「Would you」を省き「Care for」から始めることもあります。
A:Care for some water?(水、飲む?)
B:Don’t mind if I do.(頂くわ。)
A:Care for another?(もう1杯いかがですか?)
B:No, thanks.(いや、結構です。)
4.〜の手入れをする
「care for ~」には「〜の手入れをする」という意味もあります。
- I have to care for seeds of sunflower.(ひまわりの種の手入れをしないといけない。)
- She will care for so many leather bags today.(彼女は今日、とてもたくさんの皮のバッグの手入れをします。)
- How should I care for this chair?(この椅子の手入れはどのようにすればいいですか?)
まとめ
いかがでしたか?
今回は「care for ~」のいろいろな意味を取り上げました。
「care」はもともと「気にかける」という意味の動詞ですが、そこから派生して、「care for」には「〜の世話をする」「〜のことが好きである」「〜が欲しい」「〜が好みである」「〜の手入れをする」といったさまざまな使い方があることがおわかりいただけたかと思います。これらの使い方を覚えておくと、自分の気持ちを表現する時にとても役立つはずです。
ぜひ使ってみてくださいね。
byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。
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