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知って得する発音記号|英語学習に活かす

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発音記号を覚えるのは簡単!

 

最近は学校でも発音記号を教えないことが多く、その基本をしっかり知っている人が段々減っています。一つには、最近の電子辞書やオンライン辞書は音声機能を備えていて 🔈 マークを押せば発音が聞けて便利になったからでしょう。

 

発音記号を覚える理由

🔈 マークは確かに便利なのですが、それが落とし穴で、人は自分の信じているようにしか聞こえないことが多々あり、慣れない外国語の音を耳だけで正確に聞き取ることが難しいのです。

 

その例として、次のような単語があります。

 

law

work

war

 

これらの正しい発音を知っていますか?

 

《ロゥ》

《ウァrク》または《ウォrク》

《ワァr》

 

...ではありません。

 

lawは《ロォ》

workは《ウェrク》

warは《ウォr》

 

...が正解です。

 

更に、”go”の発音は《ゴォ》ではなく《ゴゥ》、“Oh!” は、《オォ!》ではなく《オゥ!》なのです。

 

カタカナ交じりですが、何となく分かって貰えたでしょうか?

 

従って、音声機能があっても発音記号で確認することは極めて大切で、これが、私が音声記号を覚えるよう勧める一つ目の理由です。

 

二つめは、記号を知っていれば一つの単語と別の単語の音を容易に関連付けることができ、英語の音を系統的に習得できます。

 

三つめは、記号を知ることで発音を簡単にメモっておくことができます。単語全体の発音記号は不要でも、アクセントと間違えやすい部分を書き留めておけば、辞書の 🔈 マークを何度も押す必要がなくなり学習効率が上がります。

 

そして最後に、それぞれの音節(母音を中心とした音の塊)の発音を目で確かめることで、英単語の発音の規則性が認識できます。

 

例えば、”education,” “dictation,” “information”など、-tionで終わる名詞が英語にはたくさんあります。文字に釣られて、この部分を《ション》と発音する人がいますが、正しくは《シュン》です。同様に、material(ma・te・rial)の発音は 《マ・テ・リァル》 ではなく 《ム・ティ・リェル》です。

 

これらはいずれもアクセントの場所で決まる一定の法則によるものです。

 

普段から単語を調べた時に発音記号もチェックする習慣があれば、上のような間違った思い込みを避けることができ、発音の法則も確認することができます。

青い文字がランダムに周囲に浮かぶ中、笑顔の男の子と女の子が拍手しているイラスト。男の子は青いシャツを着ており、女の子はピンクのシャツを着ています。

便利な発音記号サイト

発音記号を今まで一度も学んだことのない人は、変な形の記号を見ると覚えるのが大変そうと思うかもしれません。

 

でも、実際は思うより簡単です。

 

まず、音の確認もできる下記のサイトを参照して下さい。

子音の発音記号リストの後に母音のリストがあります。

 

逆転英語ガイド(アメリカ英語(米語)発音記号一覧表)

http://gyakuten-eigo.net/guide/american-english-phonetic-symbols/

 

子音の発音記号

 

子音は大半が普通のアルファベットと形が同じです。

例えば、発音記号[p]は“pick”の最初の音で、[z]は“zoo”の最初の音です。

 

なので以下の8つだけ覚えれば十分です。

 

ʃ  shoes, wash

ʒ   Asia, measure

θ   thin, both

ð   this, that

tʃ   church, rich

dʒ   juice, age

ŋ   sing, doing

j    yes, utopia

 

これぐらいならすぐ覚えられますね。

 

母音の発音記号

 

次は母音です。母音の記号も細かいこと気にしなければ、アルファベットの母音と同じか、アルファベットから想像できる形のものがほとんどです。

 

ただし、以下の5つはちゃんと覚える必要があります。

ʌ  cup, hut

æ   apple, hat

ɚ  first, mother

ə    away, the, parent

ɒ  hot, shop

(注: 辞書によっては、[ɚ]➔[ər]、[ɒ]➔[ɑ]と表記しているものがあります。)

 

英語には日本語にはない母音があるので最初は難しいと感じるかもしれません。でも、上のサイトで何度か音を聞いて耳を慣らすと何となく違いが分かってきます。

 

自分で発音できなくても違いが聞き分けられたら大きな前進です。

 

それに、実は、母音の発音記号は辞書や国によって色々あって一貫していないので、細かく覚えても結局は無駄になります。その一貫性のなさを、下記のページで確認しておくと安心できると思うので一度は目を通しておいて下さい。

逆転英語ガイド(【一覧表付き】英語の母音の発音記号の違いと理由のまとめ

http://gyakuten-eigo.net/guide/variety-of-english-vowel-ipa/

 

更に、こちらのサイトは記号が少し上と異なりますが、音の確認に役立ちます。

Antimoon: How to learn English effectively (The Sounds of English and the International Phonetic Alphabet)

http://www.antimoon.com/how/pronunc-soundsipa.htm

 

[ə]とアクセント

最後に[ə]の発音についてお話しします。この音を理解し使いこなせるようになると、英語の発音が一挙に英語らしくなります。まずは、もう一度、今度はYou Tubeで母音[ə]の音を確認して下さい。

 

How to pronounce the schwa /ə/ sound

https://www.youtube.com/watch?v=-zLaXLNCm3M

 

[ə]は英語でschwa (シュワー)と呼ばれます。この母音は「中舌中央母音」で、舌の位置も、口の開き具合も、特に何も意識することなく発せられる音で、疲れた時に思わず喉の奥から出る小さな溜息の「う」と「あ」の間のような感じで、最小限の母音です。

 

単語の中のアクセントが付いている音節が[ə]で発音されることは絶対にありません。

その代わりに、アクセントが付いていない音節の母音多くが[ə]と発音されます。

 

information [in・fər・mei・ʃən] https://ejje.weblio.jp/content/information

material [mə・ti・ri・əl] https://ejje.weblio.jp/content/material

音はそれぞれ辞書サイトで確認して下さい。

 

更に、 “away [əwei],” “asleep [əsli:p],” “arrange [ərendʒ]” など、綴りが“a”で始まり、アクセントが後半にある単語の場合に、“way,” “sleep,” “range”にしか聞こえないという問題も、[ə]の特質を知ればその理由が分かり、気を付けるべきところがより明確になりリスニング力向上にもつながります。

 

最初は少し敷居の高い発音記号ですが、実際はそんなに覚えるのも大変でなく、しかも一度覚えてしまえば一生役立つのでコスパは抜群です。ぜひ、挑戦してみて下さい。

By Portland
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https://english-club.jp/blog/english-rhythm/

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執筆担当 阿部担当講師  阿部 毅(TOEIC985点)