「嘘」が入った日本語、英語でどう表現する?
「嘘」は「事実を曲げて話を作ること」「本当でないこと」などの意味です。英語では「lie」と言います。
さらに「嘘泣き」「嘘八百」など、日本語には「嘘」を使った表現が多数あります。
では、これらを英語に訳すことはできるのでしょうか。
今回は、「嘘」が入った日本語を、英語でどう表現するのか説明しましょう。
嘘泣き
「嘘泣き」は、「fake」(偽の)や「pretend」(ふりをする)などを使って、「fake crying」「pretend to cry」などと言えます。
また「ワニの涙」という「crocodile tears」という慣用表現もあります。これは、ワニは人間をおびきよせるために嘘の涙を流すとの言い伝えから生まれたものです。
Stop fake crying!
(嘘泣きはやめろ!)
You are pretending to cry.
(あなたは嘘泣きをしている。)
He was weeping crocodile tears.
(彼は嘘泣きをしていた。)
嘘発見器
犯罪ドラマなどでよく登場する「嘘発見器」。英語では、「lie detector」「polygraph test」などと言います。
「A(誰か)を嘘発見器にかける」は、「hook A up to a lie detector」、「give A a polygraph test」などと言います。
Let’s hook them up to a lie detector.
(彼らを嘘発見器にかけましょう。)
We gave him a polygraph test.
(我々は彼を嘘発見器にかけた。)
嘘八百を並べる
「何もかも嘘ばかりであること」を「嘘八百を並べる」と言いますが、これは英語で「tell all sorts of lies」「tell a pack of lies」「tell a web of lies」などと表現されます。
She told all sorts of lies.
(彼女は嘘八百を並べた。)
My father told me a pack of lies.
(父は私に嘘八百を並べた。)
He told us a web of lies.
(彼は私たちに嘘八百を言った。)
嘘で固める
「嘘で固める」というのは、「嘘ばかりで話をまとめる」という意味で、上に挙げた「嘘八百」と似ています。
英語では「total fabrication」「totally fabricated」などと表わされます。
His story was a total fabrication.
(彼の話は嘘で固められていた。)
嘘も方便
ことわざにある「嘘も方便」。国語辞典によると、「真実を語るのも時と場合による」「事をうまく運ぶためには時には噓が必要なこともある」といった意味です。
これは英語では、「It is sometimes necessary to stretch the truth.」、「All truth is not always to be told.」などと表現されます。
「stretch the truth」とは、「真実を曲げて大げさにいう」という意味です。
It is sometimes necessary to stretch the truth.
(真実を曲げることも時々必要だ。=嘘も方便)
All truth is not always to be told.
(すべての真実がいつも語られるべきとは限らない。=嘘も方便)
嘘から出たまこと
これもことわざにありますが、「冗談で言ったことが本当になることが多い」という意味です。
英語では「A lie can turn out (to be) true. 」や「Many a true word is spoken in jest.」などと表現されます。
A lie can turn out to be true.
(嘘が真実になる可能性もある。=嘘から出たまこと)
Many a true word is spoken in jest.
(多くの真実が冗談のように語られる。=嘘から出たまこと)
真っ赤な嘘
「明らかな嘘」のことを「真っ赤な嘘」と言いますが、「赤」が入っていても、英語で表現する時には「red」は使いません。
「徹底した」「完全な」「完璧な」などの意味の「downright」や「out-and-out」などを使って、「a downright lie」や「an out-and-out lie」などと言います。
It’s a downright lie.
(それは真っ赤な嘘だ。)
That was an out-and-out lie.
(それは真っ赤な嘘だった。)
嘘のような話
信じられない話を聞いた時、「嘘のような話」と言います。これは英語で「an incredible story」などと表されます。「incredible」は「信じられない」という意味です。
You won a lotter? That’s an incredible story.
(宝くじに当たったって?嘘のような話だな。)
嘘!?
何かに驚いた時や、信じられない話を聞いた時、「嘘!?」と言いますが、これは「Really? (本当に?)」「You’re kidding. (冗談でしょ。)」「I can’t believe it.(信じられない)」などで表現できます。
She cried, “Really?”
(「嘘でしょ?」と彼女は叫んだ。)
まとめ
いかがでしたか。
今回は「嘘」が入ったさまざまな日本語のフレーズを、英語でどう表現するか、例文を挙げてご紹介しました。
日本語と言い方が似ているものもあれば、かなり違った表現をするものもあります。
ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。
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