英会話上達のヒント

4つの使役動詞とその意味の違い


使役動詞をおさらい

 

「使役(しえき)」なんていうのは何だかとても古い言葉っぽくて、あまり日常生活では使わないかもしれません。これは「(人や物)に〜させる」といった意味です。「学生に宿題をやらせる」「子供にお皿を洗わせる」「夫に牛乳を買いに行かせる」といったように、誰かに何かを「させる」というのが「使役」です。

 

英語で「(人や物)に〜させる」という表現をしたい場合に使われるのが「使役動詞」です。そして、一般的に「使役動詞」という場合、次の4つの動詞を指します。

 

make

let

have

get

 

これらの中でも、特にmake、have、get は普通の動詞としてよく使われています。make は「作る」、have は「持つ」、get は「手に入れる」などという意味があるのはよくご存知だと思います。

ですので、より正確にいうと、make、have、get といった動詞は、「使役動詞として使われることもある」ということです。使い方によって「(人や物)に〜させる」という意味になることがある、ということです。ただし、let だけは、使役動詞として使われることの方が多い言葉です。

 

使役動詞の使い方

4つの使役動詞は、次のような形で使います。

 

[主語]+ make +[人や物]+[動詞の原形]

[主語]+ let +[人や物]+[動詞の原形]

[主語]+ have +[人や物]+[動詞の原形]

[主語]+ get +[人や物]+ to +[動詞の原形]

 

このように、make、let、have の場合は、後ろの方に「動詞の原形」(動詞の元の形)が来ますが、get の場合だけ、動詞の原形の前に to が必要です。

 

それぞれ例文を見ていきましょう。

 

The mother made her kid clean the room.

母親は子供に部屋を掃除させた。

 

この文では「clean」が動詞の原形です。この「clean」の部分は常に動詞の原形です。文の意味が過去のことであっても、過去形などにする必要はありません。

 

The mother let her kid eat the chocolate.

母親は子供にチョコレートを食べさせた。

 

この文では「eat」が動詞の原形です。

 

The mother had her kid buy milk.

母親は子供にミルクを買わせた。/母親は子供にミルクを買いに行かせた。

 

この文では「buy」が動詞の原形です。

 

このように、make、let、have を使役動詞として使う場合は、後ろの方に動詞の原形が来ます。

普通、1つの文の中にはこうした動詞の原形が入ってくることはあまりありませんが、使役動詞の時は特別です。少々ややこしいので気をつけましょう。

 

最後に、get を使った例文です。

 

The mother got her kid to do his homework.

母親は子供に宿題をやらせた。

 

get の場合は、動詞の原形ではなく、「to」を動詞の前に置きます(いわゆる「不定詞」になります)。

 

4つの使役動詞のニュアンスの違い

使役動詞として使われる場合のmake、let、have、get は、いずれも基本的には「〜させる」という意味ですが、実はそれぞれのニュアンスが異なります。

 

・4つの使役動詞のニュアンスの違い

make:無理やり何かをやらせる「強制的」なニュアンス。

let:相手が望んでいることをやらせてあげる「許可」のニュアンス。

have:当然のこと、あるいはやってもらうのが自然なことをやってもらうニュアンス。他の語と比べて比較的中立的な雰囲気。

get:相手に言い聞かせて何かをやってもらう「説得」的なニュアンス。

 

これらを、前に挙げた例文を基に見ていきましょう。

 

The mother made her kid clean the room.

母親は子供に部屋を掃除させた。

 

makeは「強制的」なニュアンスがあります。子供がいやがっていようが、母親はもう無理やり子供に掃除をさせたというイメージです。

 

The mother let her kid eat the chocolate.

母親は子供にチョコレートを食べさせた。

 

letには「許可」のニュアンスがあります。子供がチョコレートを食べたがっていて、母親がそれを許した、といったイメージです。

 

The mother had her kid buy milk.

母親は子供にミルクを買わせた。/母親は子供にミルクを買いに行かせた。

 

使役動詞として使われるhaveは、「やってもらって当然のこと」をやってもらうニュアンスです。この文では、子供がミルクを買いに行くことが普段から習慣になっていて、自然なこととして母親が指示した、というイメージです。もし子供がとてもいやがっているのに無理やり買い行かせたのならば、makeを使うことになります。

 

The mother got her kid to do his homework.

母親は子供に宿題をやらせた。

 

get は「説得」のニュアンスです。子供が宿題をなかなかやらないので、母親が説得してなんとかやらせた、というイメージです。makeほど「無理やり」という感じではありません。

 

このように、同じ使役動詞でも、それぞれの持つニュアンスは異なります。状況に応じて使い分けなければなりません。

 

 

使役動詞の仲間

これまで紹介したmake、let、have、get以外にも、「〜させる」という使役っぽい意味で使われる動詞はいろいろあります。

ただ、make、let、have のように後ろに「動詞の原形」が来るものは少なく、get のように後ろに「to + 動詞の原形」すなわち「不定詞」が来るものが大半です。

たくさんありますが、文字数の都合もありますので、以下に2つだけ紹介しましょう。折をみてまたブログで紹介したいと思いますので、お楽しみに。

 

・allow(〜することを許す、可能にする)

He allowed his mother to enter his room.

彼は母親が彼の部屋に入るのを許した。

 

・compel(〜することを強制する)

She compelled her mother to get out of her room.

彼女は母親を部屋から出て行かせた。

 

 

主語が人ではない場合も多い

 

使役動詞に限らないのですが、英語では、人や動物ではなく物や事が主語になることが少なくありません。人や動物が主語でなくて使役動詞を使った例では、以下のような使い方があり、こういった使い方もよく見かけます。

 

The song always makes me cry.

その歌はいつも私を泣かせる。→その歌を聴くと私はいつも泣いてしまう。

 

まとめ

いかがでしたか?

ネイティブスピーカーも日常会話でよく使う「使役動詞」は、私たちも英語を学ぶ上で外せません。難しいですが、make、let、have、getのニュアンスの違いをしっかりとらえて英会話に役立ててくださいね。

 

byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。

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