英検®︎といえば、日本で一番有名な英語資格のひとつで、5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級と、レベル別に7つの級に分かれています。スコアではなく、合否で結果が決まるため、習熟度を確認するためのマイルストーンとしても利用できる試験です。
今回は、英検準1級のレベル、対策方法をご紹介します。
英検準1級のレベルは大学中級程度
英検準1級のレベルは「大学中級程度」
「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」ことが求められます。
大学入試での優遇や、単位認定、また海外留学時の英語力証明にも適用される資格です。
英検準1級の試験内容と問題のレベル
準1級は、一次試験(筆記とリスニング)、二次試験(面接形式のスピーキング)に分かれています。それぞれ詳しく見ていきましょう。
英検準1級 一次試験
試験時間:筆記(90分)リスニング(約25分)
場面:家庭、学校、職場、公共施設、電話、講義など
話題:社会生活、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、政治など
リーディング(4択)
・語句の空所補充(短文):25問
・語句の空所補充(長文):6問
・内容一致選択(長文):10問
ライティング(英作文)
指定されたトピックについて英作文(120~150語程度目安)を書く。
リスニング(4択)
・会話の内容の一致選択:12問
・文の内容の一致選択:12問
・Real-Life形式の内容一致選択:5問
英検準1級 二次試験
試験時間:8分
形式:面接委員と1対1の個人面接
題材:社会性の高い分野の話題(レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術など)
・自由会話
・ナレーション:4コマのイラストの展開を説明する(2分)
・受験者自身の意見を問う質問:イラスト、カードのトピックについて

英検準1級レベルの勉強法・対策
英検準1級は「大学中級程度」のレベルで、一次試験の合格率は、約15%程度です。
教育、政治、科学、ビジネスなど、社会的なトピックについて、リーディング・リスニングで理解できる・ライティング・スピーキングで使えるレベルを目指しましょう。
英検準1級レベルの単語は、7500~9000語程度
英検準1級に必要な語彙数は、7500〜9000語程です。
試しに、英検準1級レベルの単語を見てみましょう。
reckon
conspicuous
tariff
leverage
stray
significantly
arrogant
emission
inhabitant
いかかでしょうか。大学受験レベルの英単語よりも難易度が上がりますね。
英検準1級合格のためには、単語をしっかり身につけておく必要があります。
英検準1級レベル 過去問で形式に慣れる
英検準1級に合格するために、過去問で問題形式に慣れておきましょう。
準1級の合格正答率は約7割といわれているので、苦手な分野を確認し、正答率7割越えを目指します。
時間配分のコツをつかむために、本番と同じ時間制限で行いましょう。
英検準1級レベルのリーディング対策
英検準1級では、高いレベルの語彙力が欠かせません。
準1級用の単語帳を利用して、効率よく学習することをおすすめします。
また、単語を覚える際は、音声も一緒に確認します。派生語まで目を通すようにしましょう。
長文対策では、分量が多くなるため、リーディングスピードを上げる必要があります。
英語を読むときに、日本語訳の順番に直しながら、英文の中をいったりきたりしながら読むやり方を返り読みといいます。この返り読みをすることで、リーディングのスピードがかなり遅くなります。
英語の語順のまま、前から読んでいく癖をつけましょう。
前置詞、関係代名詞、分詞、接続詞の前、長い主語の後など、意味のかたまりごとに区切りながら、前から内容を理解していきます。慣れてくると格段にリーディングスピードが上がります。
語彙力をつけ、リーディングスピードを上げることで、準1級レベルの長文も正確に、時間内に無理なく読み切ることができます。内容がわかれば、準1級の長文問題はそこまで難しくはありません。
英検準1級レベルのリスニング対策
リスニングに苦戦している場合は、シャドーイングにトライしてみましょう。
音声を流し、まずはスクリプトを見ながら、1単語分くらい遅れて発音していきます。続いてスクリプトを見ずに、音声をできるだけ忠実に再現します。内容を思いうかべながら読める余裕がでるまで、何度も練習してみましょう。
英検準1級レベルのライティング対策
英検準1級のライティングでは、質問に対して自分の意見、その理由と具体例をそれぞれ2つずつ書く必要があります。
120〜150語程度を目安に、
自分の意見→理由1→具体例1→理由2→具体例2→改めて自分の意見を述べる
の構成で書きましょう。
社会的な話題について、まずは日本語で自分の意見(賛成か反対か)を決め、その理由と具体例を思いつく練習をしましょう。
英検準1級レベルのスピーキング対策
英検準1級レベルのスピーキング対策は、ライティングと共通しています。普段から自分の意見を持ち、それに対する理由を瞬発力を持って言えるよう、訓練しておきましょう。
イラストのナレーションでは、情景描写に慣れておきましょう。
日常的に、誰が(何が)、何を(誰を)、どうしているのか、実況中継をするつもりで、英語で思い浮かべる練習をすることがおすすめです。
また、言いたいことが英語にできなくて黙ってしまわないよう、積極的にコミュニケーションを取る姿勢も大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、英検準1級のレベルと対策法をご紹介しました。
英検準1級は、「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」レベルで、特に大学入試などで大変有利になります。
ぜひ英検準1級合格レベルの英語力を目指してみてくださいね。
By Eli
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ライターEliのプロフィール
英語力ゼロでアメリカ留学後、独学4ヶ月でTOEIC800越えを達成。大学卒業後は、翻訳、海外事務に従事。現在は英語講師として、幼児から社会人まで、英会話から大学受験までの指導にあたる。TOEIC970。