「miss」をマスターして会話や英作文に役立てよう!
英語の「miss」は、一見簡単なようで実はなかなか使い方が難しい単語の一つです。日本語にも「ミス」という言葉がありますが、「ミス」と「miss」とでは、その意味するところがだいぶ違ったりします。
「miss」にはいろいろな意味がありますが、今回は4つに厳選した「miss」の使い方をご紹介したいと思います。まず押さえるべきはこの4つです!
また最後に「『間違える』という意味で『miss』は使わない」と題して、日本語でよく言う「ミスする」には「miss」を使わないことが多いという解説も入れています。
どうぞ最後まで読んでくださいね。

使い方1 電車やバスなどに乗りそこなったり、間に合わない時など
まず「miss」には「(電車やバスなど、乗り物)に乗りそこなう」「間に合わない」という意味があります。よく「miss」が使われる状況の一つです。
We’d better hurry. We’ll miss the bus.
(急いだほうがいいよ。バスに乗り遅れちゃうよ。)
I got caught in traffic and missed the bullet train.
(交通渋滞に遭ってしまって、新幹線に間に合わなかった。)
ちなみに「miss the bus」は文字通り「バスに乗りそこなう」という意味に加えて、「チャンスを逃す」という意味の慣用表現にもなっています。
あわせて覚えておくといいですよ。
You’ll miss the bus.
(チャンスを逃してしまうよ。)
使い方2 学校や会合などを欠席する、試合などを欠場するなど
「(学校や会合など)を欠席する」「(授業や試合など)を逃す」「(学校や会合、試合など)に行かない」「〜をしない」などの意味があります。
I missed school two times this week.
(私は今週2回学校を休みました。)
I missed the party.
(私はパーティに行かなかった。)
I was so busy that I missed meals today.
(今日は忙しくてご飯を食べられなかった。)
使い方3 話を聞き逃す、見そこなうなど
「(話など)を聞き逃す」「(物など)見落とす」「見そこなう」「聞き損なう」「〜に気づかない」などの意味があります。
I’m sorry. I missed that. Could you say that again?
(すみません。聞き逃しました。もう一度言っていただけますか?)
We missed an interesting lecture.
(我々は興味深い講義を聞き逃してしまった。)
His speech will be started. Don’t miss a single word.
(彼のスピーチが始まります。一言も聞き逃してはなりません。)
また、「(駅)を降りそこねる」という意味でも使われます。
He was obsessed with reading. He missed his stop.
(彼は読書に夢中だった。彼は降りる駅を乗りすごした。)
さらに、道案内をする時に、道順を説明した後、最後に言う定番表現として「You can’t miss it.」があります。これは「見逃すことはありませんよ」「すぐに分かりますよ。」などの意味になります。
There’s a red building above the station. You can’t miss it.
(駅の上に赤い建物があります。すぐに分かりますよ。)
使い方4 寂しく思う、いなくて困る、などの気持ちを表す時など
「〜がいないので寂しく思う」「〜がなくて困る」などといった気持ちを表す意味があります。映画などを見ていると、セリフの中によくこの「miss」が使われているのに気づきます。
I miss you.
(あなたに会いたい。)
I still miss him.
(彼がいなくていまだに寂しい。)
Are you going to move? I’m going to miss you.
(引っ越すの?寂しくなるわ。)
It’s been a year since you started to live in Malaysia. What do you miss most about Japan?
(あなたがマレーシアに住んで1年経ちました。あなたは日本の物で何が一番恋しいですか。)
また気持ちを表す「miss」には、「miss A doing」で「Aが〜したのを懐かしく思う」や「〜できなくなったことを残念に思う」などの意味もあります。
We will miss her singing happy birthday to us.
(彼女がハッピーバースデーを歌ってくれたことを懐かしく思うでしょう。)
「間違える」という意味で「miss」は使わない
何かを間違えた場合、日本語では「ミスした」と言うことが多いですが、このような「間違える」という意味では「miss」は使わないのが普通です。
「間違える」という意味で「ミスする」と英語で言いたい場合は、「mistake」や「error」などを使って表現することが多いです。
最後に例文とともにご紹介しましょう。
Anyone can make a mistake.
(誰でもミスをする可能性があります。)
Human error can’t be avoided.
(人為的ミスは避けられない。)
They made a small error in their calculations.
(彼らはちょっとした計算のミスをした。)
It’s your fault.
(それはあなたのミスです。)
まとめ
いかがでしたか?
今回はいろいろな使い方がある「miss」の中から、覚えておくと便利な「miss」の使い方を4つご紹介しました。
そして最後に、「間違える」という意味の「ミスする」を英語で言う場合の注意点も解説しました。
ぜひ覚えて会話や英作文に役立ててくださいね。
byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。