ボヘミアン・ラプソディの中の英語フレーズ
2018年に公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)」。伝説のロックバンド、クイーンのヴォーカリスト、フレディ・マーキュリーを描いた映画で、ご覧になった方も少なくないのではないでしょうか。クイーンファン歴ウン十年!の筆者は、映画館で10回観て10回号泣しました。今でも家で繰り返し視聴しています。
この映画は字幕翻訳も素晴らしく、翻訳者って本当にすごいなあと感嘆することしきり。なのですが、1か所、しっくりこない場面がありました。
翻訳困難な英語のフレーズ
成功を収めたクイーンが、音楽の方向性や著作権等(つまりおカネ)を巡りメンバー間の仲がギクシャクし始めたころにフレディが開いたパーティのシーンがあります。フレディの取り巻きに対して皮肉を言ったドラマーのロジャーに、フレディが言い返します。
(字幕)「彼は俺に忠義を尽くしてくれるんだ。忠誠心は大切だろう?」
これを聞いたロジャーが激怒して帰ってしまうという展開。 ??? ロジャーがすぐカッとなる性格だとしても、なぜ忠誠心云々で怒るのかさっぱりわかりません。
でも、この場面を何回か聴いてわかりました。フレディは「loyalty(忠誠)」と「royalty(印税)」をかけて、ロジャーをやり込めたのです。
“He is loyal. Royalty is so important. Don’t you agree Roger?”
いかにもフレディが言いそうなこと!でもこの英語の2つの単語の「かけ」の妙を日本語の2つの単語だけで表現するのはほぼ無理なのではないでしょうか?
「彼は損得を考えず俺に忠義を尽くしてくれるんだ。それなのにロジャー、お前にとってはクイーンへの忠誠心よりも、楽曲の印税の分配をいかに多くもらうかの方が大切なんだろう?(なんて強欲な男だ!)」
これぐらい意訳しないと伝わらないように思います。ただ、映画でこんなに長い字幕は読めませんね…。短くするために苦心する字幕翻訳者のご苦労がしのばれます。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」の字幕にみる英語表現の翻訳の難しさ
英語だけに限らず、その言語独特の押韻、文化的な背景に基づく表現やことわざなどは、単語だけを訳しても伝わらないことが多々あります。徹底的に単語の意味を調べあげて、ロジックをつなげて、日本語でどう言えば理解できるかを考える必要があります。でも…日本語にしなくても原文で味わうことができれば、というのが本音ですね!
By Acco
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