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一見、動詞に見えにくい「動物動詞」とは?:dogやwolfが動詞として使える!

黒い犬がリラックスしながらソファに横たわっている画像。テキスト: 一見、動詞に見えにくい「動物動詞」とは?
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文の構造を把握するには動詞を探す

「動詞」とは、動作や状態を表す単語のことを指し、「be動詞」と「一般動詞」に分けられます。「〜だ」や「ある」「いる」という意味になる「be動詞」は「be(原形)」「is」「am」「are」「was」「were」「being(現在分詞)」「been(過去分詞)」の8つです。一方「一般動詞」は、「be動詞」以外の動詞すべてを指し、例えば「work」「see」「look」などたくさんあります。

 

英文の構造を把握するには「主語」と「その文のメインの動詞」がどれかを見極めることが最も大事です。

 

ところが、「一般動詞」の中にはあまり動詞に見えない動詞があったりするので注意が必要です。

 

さてここで問題です。以下の英文でメインの動詞はどれになるでしょうか?

 

  • A baby monkey monkeys around with five-year-old girl.

 

実は「monkeys」です。

「monkey」は、名詞として「サル」という意味なのは、皆さんご存知だと思いますが、動詞として使うこともできます。

 

「monkey around(イギリス英語では「monkey about」)」で「遊び回る」「ふざける」といった意味になります。問題文の意味は「赤ちゃんサルが5歳の女の子と遊び回る」となります。今回の場合は主語が単数形ですので三単現の「s」がついて「monkeys」になっています。

 

「monkey」には、動詞として他にも、「(使い方がよくわからないものを)いじくる」「さわる」というような意味もあります。

 

  • Stop monkeying around with the camera.(カメラをいじくるのはやめなさい。)

 

「monkey」の他にも、このように、普通は動物を表す名詞だと思われるけれども、時に動詞としても使われるものがあります。「dog」(イヌ)、「crow」(カラス)、「pig」(ブタ)、「wolf」(オオカミ)、「chicken」(ニワトリ)などがそうです。以下にご紹介しましょう。

ちなみに今回、こうした動物名の動詞を「動物動詞」と名付けました。でも、正式な文法用語ではありませんよ。ここだけのオリジナルです。

 

dog

「イヌ」という意味の「dog」も動詞になることがあります。その場合の意味は、「〜を悩ませる」「〜についてまわる」「〜をつけまわす」「〜を尾行する」「〜をからかって笑いものにする」「〜を徹底的にやっつける」などです。

 

  • He has been dogged by a stranger.(彼は見知らぬ人につきまとわれています。)
  • The plan had been dogged by a lot of problems.(その計画は多くの問題に悩まされていた。)

 

黒い犬がリラックスしながらソファに横たわっている画像。テキスト: 一見、動詞に見えにくい「動物動詞」とは?

crow

「カラス」という意味の「crow」は、動詞になると「鳴く」「朝を知らせる」などの意味になります。

またイギリス英語では、「キャッキャッと声をあげる」という意味になりますが、これは赤ちゃんが喜んで声をあげているような時に使われます。

また非難めいたニュアンスを含んで、「自慢する」「誇らしげに言う」という意味になることもあります。

 

  • A toddler crowed with delight.(よちよち歩きの幼児がキャッキャッと声をあげて大喜びした。)
  • She crowed about her success.(彼女は自分の成功を自慢した。)

 

pig

「ブタ」という意味の「pig」も動詞として使われる場合があり、「〜をガツガツ食べる」「大食いをする」などの意味になります。

また、「ブタが子を生む」という意味もあります。

 

  • I’m starving. Let’s pig out!(お腹ペコペコだよ。がっつり食べようぜ!)
  • I’m going to pig out today.(今日は大食いをしてやる。)

 

wolf

「オオカミ」という意味の「wolf」も動詞として使われる場合があり、上の「pig」と同じように「〜をガツガツ食べる」という意味になります。ちなみに「pig」には量をたくさん食べる、一方「wolf」には、ものすごい速さですごい量を一気に食べる、というように、食べ方にニュアンスの違いがあります。やはり「ブタ」と「オオカミ」のイメージの違いから来ているのでしょうか。

 

  • I was surprised. He wolfed down his dish.(驚きました。彼はぺろっと食べちゃいましたよ。)
  • My kids wolfed down their food at each meal.(子どもたちは自分たちの食事を毎食一気に食べました。)

 

chicken

「ニワトリ」という意味の「chicken」も動詞として使われる場合があります。「おじけづいて〜することをやめる」「〜に対して尻込みする」などの意味になります。

 

  • He chickens out at the last moment.(彼はいざという時に、おじけづいてしまう。)
  • I chickened out of the plan.(私はその計画に対して尻込みした。)

 

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まとめ

いかがでしたか?

「monkey」(サル)「dog」(イヌ)、「crow」(カラス)、「pig」(ブタ)、「wolf」(オオカミ)、「chicken」(ニワトリ)など、動詞としても使われる動物を表す単語を、今回、「動物動詞」と名付けてご紹介しました。普段名詞だと思っていたものが動詞としても使われるというのは、なかなか面白いですね。

日常会話や海外ドラマ、映画、英語ニュースなどでも登場しますので、ぜひ覚えておいてくださいね。

 

byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。

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執筆担当 阿部担当講師  阿部 毅(TOEIC985点)