これって英語でどういうの?
卒業式や入学式は思い出に残る大事なセレモニー。卒業式、入学式と聞いただけでさまざまな情景が思い浮かぶ、という人も多いのではないでしょうか。
ところで、卒業式や入学式は、英語ではどういう風にいえばいいのでしょうか。
今回は、卒業式や入学式に関連するいろいろな英語表現を紹介したいと思います。
卒業式にまつわる英語表現
まずは、卒業式に関連する英語表現を取り上げます。
卒業、卒業生、卒業する:graduation、graduate
卒業は「graduation」ということが多いです。
アメリカでは「graduation」はハイスクールなどを含め学校全般の卒業を指します。しかし、イギリスでは大学の卒業の意味で用いることが多いようです。
Congratulations on your graduation.
(卒業おめでとう。)
I want to work as a nurse after graduation from the university.
(大学を卒業したら看護師として働きたいです。)
「graduate」は名詞として使う場合と、動詞として使う場合があります。
名詞として使う場合は、「卒業生」という意味になります。
He is a graduate of ABC University.
(彼はABC大学の卒業生です。)
「graduate」を動詞として使う場合は「卒業する」という意味です。「〜を卒業する」という場合、前置詞の「from」を使うことが多いです。
I will be expected to graduate from college next spring.
(私は来春大学を卒業する見込みです。)
卒業式:graduation ceremony / commencement ceremony
卒業式は「graduation ceremony」といいます。実は「graduation」だけでも卒業式という意味で使えますが「ceremony」を付けた方が意味がはっきりします。「ceremony」は「式」「式典」という意味ですね。
The high school graduation ceremony is going to be held tomorrow.
(その高校の卒業式は明日ですよ。)
また、アメリカ英語では「卒業式」を「commencement」あるいは「commencement ceremony」ともいいます。
「commencement」には「開始」「始まり」という意味があり、「人生の始まり」という意味が語源とされています。卒業するというのは何かが終わるというよりも、新しい始まりである、ということですね。
Are you going to attend the commencement ceremony next week?
(あなたは来週の卒業式に参加しますか?)
「graduation ceremony」「commencement ceremony」は、「卒業式」の他に、もし大学や大学院であれば「学位授与式」などと訳される場合もあります。
卒業証書:diploma
卒業証書にはいろいろな言い方がありますが、大学や大学院の卒業証書・修了証書には「diploma」がよく使われます。
アメリカ英語では高校の卒業証書も「diploma」もしくは「high school diploma」と表現されます。イギリス英語では「high school certificate」が一般的です。「certificate」は「CERT.」「 Cert. 」「cert.」などと略されます。
Our principal gave each student a diploma.
校長先生は生徒一人ひとりに卒業証書を渡しました。
その他の表現
卒業式の日:graduation day
卒業式用のガウン:a graduation gown
卒業式用の角帽:a graduation cap
アメリカ英語では以下のような表現もあります。
卒業式の式辞:a commencement address あるいは a baccalaureate
※「address」は「speech」でも可。
卒業式で式辞を述べる来賓:a commencement speaker
入学式にまつわる英語表現
次に、入学式にまつわるさまざまな英語表現を紹介します。
入学:entrance
「入り口」の意味でよく使われる「entrance」は「入学」という意味もあります。動詞「enter」の名詞形ですが、つづりに注意しましょう。
My daughter has passed the entrance examination.
(娘が入学試験に合格しました。)
入学する:get into
「入学する」に相当する英語にはいろいろな表現があります。カジュアルによく使われるのが「get into」です。
George got into this school two years ago.
(ジョージは2年前この学校に入学しました。)
他にも以下のような、「入学する」を意味する表現があります。
・enter
比較的書き言葉で多く使われるのが、「入る」という意味の「enter」です。他動詞なので前置詞は必要ありません。「enter into」などとしないようにしましょう。
He entered ABC high school in April last year.
(彼は昨年の4月にABC高校に入学した。)
・be admitted to
「be admitted to」は直訳すると「〜に入るのを許可される」です。これが「入学する」という意味になります。
Nancy was admitted to this college.
(ナンシーはこの大学に入学した。)
・enroll at
「enroll」も「入学する」という意味でよく使われます。前置詞の「at」「in」、またイギリス英語では「for」などを伴います。
He enrolled at Harvard University.
(彼はハーバード大学に入学しました。)
同じ「enroll」が「be enrolled」と受動態の形で使われることもあります。意味は同じです。
He was enrolled at Harvard University.
(彼はハーバード大学に入学しました。)
入学式:entrance ceremony
入学式は「entrance ceremony」です。会話では「welcoming ceremony」ともよくいいます。
ちなみに、最近では日本の学校も秋入学を実施するところが増えてきましたが、まだまだ4月入学が主流です。一方アメリカやイギリスでは9月入学が多いです。
The entrance ceremony begins at 9 o’clock.
(入学式は9時に始まります。)
その他の表現
入学願書:an application form
入学金:an entrance fee
入学志願者数:the number of applicants for admission to the school
入学者:a new student
まとめ
いかがでしたか?
今回は「卒業式」や「入学式」に関連するさまざまな英語フレーズを紹介しました。
日本語だとよく使うのに、英語にしようとするとなかなかすぐには出てこないフレーズが多かったのではないでしょうか。
ぜひ、いろいろな言い方を覚えて、実際に使ってみてくださいね。
byあいんちゅ
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ライターあいんちゅのプロフィール
語学、海外トラベル系の雑誌やムックの企画と編集そして執筆を長年しています。元大学教員。書くことが好きで常に何か考えて、書いていないと落ち着かない性分です。還暦過ぎてからの留学を実現するために日々英語勉強中。